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彼岸花の咲く夜に 第二夜 第4話「少年たちの肖像」 感想


第3話「鏡の世界へようこそ」を受けてのこのお話。
人間の裏表。

野田裕貴自身による虐待の隠蔽。
新谷ナフミの生い立ちや本当の気持ち。
作中では語られていないことを汲み取ってみることにしました。

美術室のルノワールの怪談

「…………僕、新谷先生のファンだったんで
す。」
一、ルノワールに絵筆を借りてはいけない。
ニ、ルノワールは美術室に掛けられた絵を指し
て、作者が誰かを尋ねてくる。その画家の名を正
確に答えなければいけない。
三、ルノワールの問い掛けに嘘をついてはなら
ない。
四、上記のどれかを破れば、ルノワールの祟り
によって美術室にかけられた絵のどれかと、同じ
運命を追うことになる。

そして、五。

……ルノワールは美術室に飾られた『鞭を持つ
子供』に描かれた子供とそっくりの姿をしてい
る。

ルノワールと野田裕貴は似た者同士。ルノワールは、流石は美術の妖怪というだけあり、見聞きした情報だけで物事を判断しないスタンス。綺麗なものだけを見続けるといった偏った捉え方をしない。メッセージを読み取り、理解することに努める。だからこそ、彼等はトモダチになれたのかもしれません。野田裕貴は自分で自分のことが分からないと思っていたが、分からないフリをしていただけ。新谷ナフミに選ばれたことが嬉しかった。虐待は辛かった。でも、やっぱり新谷ナフミが大好きだった。だから、分からないフリを続けていた。体育の授業での着替え、家でのお風呂では、虐待の隠蔽に一生懸命だったのではないでしょうか。少なくとも、野田裕貴に関してはネグレクトではないと読み取りました。

ルノワールは、そんな彼の努力をずっと見ていたのでしょうか。傷ついていく彼を助けたいという思いはあったはず。でも、彼を見守ることにした。彼が亡くなった後、復讐のつもりではなかった。ただ、新谷ナフミの本音を知りたかっただけ。でも、大人、特に女性から本音を聞き出すというのは至難の業。作中で彼自身が語っていたとおり、彼にもっと力があれば、本音を聞き出すことができたかもしれません。彼女に後悔、謝りたいという気持ちはあったと思います。しかし、あんな状況では、もはや引き下がれませんよね; 思ってもいないことを口走る女性特有のヒステリー状態。うみねこ楼座さんを彷彿とさせるといいますか。毎度のことですが、竜騎士07さんの女性描写は生々しくて上手だなぁと思います。

新谷ナフミ

………なんて、……綺麗なのかしら。

…………限界だった。
心の中のそわそわが、うずうずが、……とても
じゃないけれど、これ以上、抑えつけることが出
来ない。

はぁ……。

……っ……。………………………………。

「…………………お茶、飲む?」

「……………ふぅ…。」

口から濃い紫煙を吐き出して、新谷は吸ってい
た煙草を空き缶のふちで消した。

不謹慎だということを予めお伝えしておきます。ここらの描写だけを切り取って見たとき、どうしても笑わざるを得ませんでした。背徳感ある新曲と「ふぅ」で我慢できなくてww 彼岸花での楼座さんポジションは間違いなくこの人w

「……さんざん慰み者にしておいて、掛ける言葉
が“バカな子”なの?」

「えぇ、そうよ、バカな子よ。私のことだけを見
て、私のことだけを受け入れるお人形でさえいれ
ば良かったものを…!」

虐待を受けて育った人は、親になると虐待をする!?
Web講義室|桃山学院大学
http://www.andrew.ac.jp/lectureroom/cat371/post-8.php

新谷ナフミが虐待を受けて育ったかどうかは定かではありません。過去、彼女自身への虐待があったから歪んでしまったのか、それとは一切関係なく、金森義仁のように何かがキッカケで壊れてしまったのか。分かりません。ただ確実に言えることは、彼女は、自分だけを見て欲しかった。虜にして、思うがままにしたかった。

彼女のことを理解するには、これだけでは全然足りません。
作中に何かヒントはないものかと考え、再読。箇条書きにしてみました。

・油絵を描くのが趣味だった。
・美術室の私物化だと叱られてしまった。
・表面上は清楚を意識した立ち振る舞い。
・実態は、モテることを利用。(誰もがやってることですが。)
・美術室に一人でいるときだけは煙草を吸う。

つまり、美術室は彼女そのもの。
だとするならば、飾られている絵画は彼女を形成するものと仮定することができます。
絵画の内容から彼女という人間を考察してみましょう。

『鞭を持つ子供』 ピエール=オーギュスト・ルノワール
http://bit.ly/stsPzu
『つぶれた太陽』 桜坂陽助
(作中作。「挫折と再生」をテーマに絵を書き続ける作家の作品。この学校を卒業した生徒。)
『我が子を食らうサトゥルヌス』 フランシスコ・デ・ゴヤ
http://www.abaxjp.com/goya-black/goya-black.html
『ゲルニカ』 パブロ・ピカソ
http://www.enforex.com/japanese/culture/art-guernica.html
『残酷の四段階』 ウィリアム・ホガース
http://www.daito.ac.jp/gakubu/keiei/Institute/zuroku/44-47.html
『上昇と下降』 マウリッツ・コルネリス・エッシャー
http://www.k3.dion.ne.jp/~hirune/escher.html
http://jp.visualusion.com/escher+index.id+2.htm

ルノワール作は、文字通り先に住んでいた住人ルノワールのことを指すと仮定。挫折と再生をテーマに描く卒業生。2話で語られた卒業生と同一人物だったりするのかな? 『鞭を持つ子供』と『上昇と下降』以外は、虐待というテーマとして捉えることが可能です。

でっていう。

うーん、アホな私にはさっぱりです。無理やりな妄想解釈をするならば、金森と同様、「教師とはこうあるべき」という理想と、現実での様々な葛藤で壊れてしまったのかなーなんて。ぶっちゃけてしまえば、先生ではなく、「女」だったのかなーって。

ゲームの勝敗

「勝てないも何も。……ルノワールはもう、勝ち
終わっているのよ?」

『……どうして裕貴くんはあんなことになってし
まったんでしょうか。』

『…………さあ。よく分からないわ。』

『……もし本当に気に入らないんだったら、服と
か変えてみたらどうかな? それとも少し髪を切
ってみるとか……。』

勝ち終わっている。Rewriteですね、わかりますw

ルノワールに化けて、裸の少年が描かれた無数のスケッチを武器にして、新谷ナフミを追い詰めた彼岸花さん。ルノワールは、服と髪型を変えて姿を偽装。つまり、『鞭を持つ子供』に描かれた子供とそっくりではなかった。本来の姿ではないから弱っているのでしょうかね? 彼女に「そっくりの姿をしている」という曖昧なルールの定義を突っ込まれたら、やばかったかもしれません。彼岸花さんによる、相手の冷静さを損なわせる戦略がなかったら負けていたかもしれませんね。

関連CD
■彼岸花の咲く夜に Original Sound Horror… 愛しを渡るは黄昏ぞ/Spider Lily
http://c81.mgraveyard.com/

■雪は舞い花ふるこの夜
http://www.geocities.jp/preholder_137/yuki/yuki.html

■彼岸花の咲く夜に xakiイメージ曲集【Lycoris】(リコリス)
http://www.peidollspear.com/lycoris/

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