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監督・脚本・原作:細田守 映画「おおかみこどもの雨と雪」 感想


監督・脚本・原作:細田守
映画「おおかみこどもの雨と雪」を観てきました。

映画 おおかみこどもの雨と雪
http://www.ookamikodomo.jp/
http://www.kadokawa.co.jp/ookami/

 序盤の雰囲気だけでもう涙出てきて、だいたい泣きながら観ました。恥ずかしくて途中から帽子被りましたw こういった大作アニメ映画で気に入った作品というと、「千と千尋の神隠し」の以来かも。好きすぎてやばいです。BDが出たら、しばらくはこればっかり観ることになりそうです。

以下はネタバレ感想となります。

花とおおかみおとこ
 二人の出逢い~付き合い方に憧れます。当方31のおっさんですが、憧れます。青春スーツを未だに着たまんまですw 派手に騒ぐわけでもなく、穏やかに過ごす日々。お互いのペースで進んでいた日常が、自然と二人のペースになっていく。家に憧れる。本棚が埋まったら、また新しい本棚を作ればいい。「おかえり」を言ってくれる人がいる。いいなーこういうの;; おおかみおとこの容姿や佇まい、服装は、TBSドラマ「愛していると言ってくれ」にて豊川悦司が演じる榊晃次そのもの。ダボッとした白い上着はマジかっこいい。着こなすのが本当に難しいw 誰しも何らかのハンディを背負っていて、そこを理解した上で、共に歩んでいけるか。ベタな話ですが、こういうの大好きなんです。私も日常生活でいろいろと苦手とする部分があり、それでもどうにか生きていて、そこを理解してくれて、避けずに接してくれる方々には一生頭が上がりません。ありがとうございます;;

TBSオンデマンド|ドラマ|愛していると言ってくれ
http://tod.tbs.co.jp/item/1334/episode-11621.html

 雪と雨が生まれた後、ある日突然、おおかみおとこが亡くなってしまいます。序盤を観てたときは唐突すぎて何があったしと???だったのですが、終わりまで観て納得しました。彼は、彼なりに頑張らなきゃって思ったんですよねきっと。以前にも一度狩りをしてきた場面では、ボロボロな姿でした。つまり、彼は狩りが苦手だった。これまでの生き様からも読み取れるように、誰かに迷惑を掛けたくない、傷つけたくないし、傷つけられることが苦手だった。でも、家族を持ち、家を持ち、このままではいけないと思った。苦手だったことにも取り組んで行き、家族を、家を守らなきゃと思った。その矢先に起こった不幸だったのかな、と私は解釈しました。愛する人の亡骸が容赦なくゴミ袋に入れられ、回収車に投げ捨てられる場面が堪えました。カメラは遠景で、台詞がない。淡々と処理され、泣き崩れる。あれは辛い。花はここからが本当に強くて、おおかみおとことの約束を守り、子育てを決意する。これがほんと凄い。私には子どもがいたわけじゃないし死別でもないのですが、無理でした。破綻するに決まっている生活で、あらゆるところでボロが出てきて、3年で生活と身体が壊れました。

雪 人間として生きる道

 生きてく上で、自分が他人とは違うことを気にする場面が多々あります。「おおかみこども」というファンタジー要素とかそういうの一切関係無し。苦手分野だったり、容姿や癖などの劣等感。誰にでもあると思います。花は雪に対してこう言います。

「もしも急におおかみになったら、ほかの人はみんな、とてもびっくりする」
「だから、ほかの人の前でおおかみになっちゃダメ。ね? 約束」

「それとね、もうひとつ。もしも山で動物に逢ったら、人間のように偉そうにしちゃダメ」

 これ、人間や動物云々って関係なく、生きてく上での処世術ですよね。仲間内でワガママし放題、偉そうにする人になんて、誰もついてきません。自分の優れた部分をひけらかし、他人の傷みが分からない人になってほしくない。自分の劣等感を曝け出し、それを理由にワガママしてはいけない。彼の娘だからこそ、そこで悩み苦しむことが分かってるからこそ、こう教えたのではないでしょうか。花お母ちゃん、すげえっ!!

 ある日、同い年の女の子との違いに傷つく。都会から引っ越してきたと思われる転校生の草平に、獣の匂いがすると言われて傷つく。準備が出来ないままデリケートなとこにどんどん入って来られて、おおかみであることを曝け出してしまう。うまいことできなかった。雪はここで誰かを責めることなく、自分を責め続けます。こんな身体に生んだ両親を責めることなく、お母さんにごめんねって謝ります。学校を追い出されてしまうことを心配します。めっちゃいい娘に育ってて、ここで号泣してしまいました。マジいい娘だ;; (劣等感を抱えてというか、劣等感と前向きに付き合って生きていく以上、早いうちにこういう体験をした雪は、幸せだったのかもしれません。どうあがいたって、それが自分なんだし。)

 草平がまた良い奴で、かっこよすぎるわおまえっ! 彼の母親は(作中の描写で判断する限りでは)他人を責めるばかりでしたが、彼は他人のせいにしない。立派。自分自身も悩みを抱えていて、わざわざ都会から引っ越してきた。だからこそ、雪のことを分かっていて、黙っていた。二人が、いい人に出会えて本当によかった。ドン引きされるようなことでも、言い合える人がいる。こんだけで人生の難易度がちょとだけ下がる。羨ましい。いいなぁ。。。w

 花が、草平の母親に対して、言い訳一つさせずに雪に謝らせた。車の中で二人っきりのときは、ただ黙って話を聞いてあげた。花お母ちゃん、あんたかっこよすぎるっ!!! 時系列がちと遡りますが、雪にワンピースを作ってあげる場面。ああいうのマジやばい。私も子どもの頃に手提げ袋を作ってもらって、子どもながらにすっごく嬉しかったの覚えてます。たしか、いじめられて帰った日だったかな。翌日もう学校行きたくないって思ってたのに、学校行くのがすごく楽しみでした。

雨 おおかみとして生きる道

「だいじょうぶして」

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

 雨は引込思案で、人付き合いが苦手。とても繊細。他人の傷みが分かる優しい男の子。他人と違うことで、自分を否定してしまう。親としては、生きていけるのか心配なこども。逆に言えば、手間が掛かるからこそ、かわいいこ。学校の横スクロール場面にて、3年生は「じぶんでかんがえよう」と掲示。学校での生き方ではなく、先生に獣としての生き方を学ぶことで、イキイキとしていく。おおかみが悪者として描かれることに涙していた少年が、逞しく成長していく。雪との喧嘩をおっ始める場面での表情の付け方、身振り素振りの違いが素晴らしかったです。人間の女性として。獣の雄として。ビクビクしてた子が、生き甲斐を見つけて元気になっていく。共感せざるを得ない。エヴァならここで悲劇が起きてどん底に落とされてますよね;

「先生がしてきたことの代わりを誰かがしなきゃならない」

 雨は、社会に背を向けて隠れるように生きるのではなく、おおかみとして、獣としての役割を果たすことを決意。彼の父親が選ばなかった、成し得なかったことを、彼にそっくりに育った彼の息子が志す。受け継がれる意思。それでこそ男の子。アツいわー! 雨、かっこいいっ!!! 彼も、彼の父親も狩りは得意ではなかったですが、努力次第ではきっと上手になると思う。彼なりのやり方がきっと見つかるはず。

 雨との別れが突然訪れた花は、狼狽えてしまう。自分が守ってあげなきゃという気持ち。先立たれてしまったトラウマ。いろんな思いがグチャグチャになって、嵐の中、雨を探して森に迷い込む。そこで熊の家族に遭遇してしまい、人が立ち入ってはいけない領域だということを改めて認識する。心象世界でのおおかみおとことの邂逅にて、彼女なりに心の整理をつける。親の知らないうちに子どもはどんどん育つ。望んできたことなのに、引き止めたい気持ちでいっぱい。別れが怖い。寂しい。目覚めた後、辛そうな笑顔で雨の巣立ちを送る。ここまで立派に育ててくれたのに、何もしてあげてないなんて親に言わせてしまった自分が情けないと思ったのか、雨は、立派な姿を花に見せる。ここの花の笑顔がめっちゃ素敵でした。

花 母親としての人生と、一人の人間としての人生

 笑顔を絶やさなかった花が、韮崎の爺さんに扱かれて必死になった場面にて、唯一、真剣な表情をしたのが印象的でした。辛いのにヘラヘラしてんじゃない、辛かったら、誰かに頼れ。人を避けては生きられないぞってことですよね。あの場面があったことで、子どもが巣立った後、花がちゃんと生きていけるんだって安心することができました。それにしても、あの爺さんツンデレである。大好きなんじゃん。かわいいw

いい映画でした。
何故「雨と雪」なんでしょうね。あと、雨が先に来るのも理由があるのかな。
考えながらもう3回ぐらい観てきますっ! (`・ω・´) 

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